ペットブリーダーになるには?|犬・猫ブリーダー開業要件

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ペットブリーダー開業の要件
2025年9月1日更新
改正動物愛護管理法(2019年)準拠

犬・猫のブリーダーになるには?

犬・猫のブリーダーになるには何が必要か?

  • 開業資金
  • 飼養施設を設置する場所(自宅でも可・但し、用途制限がない地域であること)
  • 動物取扱責任者の要件を満たす(実務経験・資格等の要件)
  • 開業に必要な登録や許可の取得

以上が整えば、誰でも犬猫のブリーダー業を営むことができます。

Check★あくまでも「営むことができる」だけであって、「ビジネスとして成功できる」と言う話ではありません。

副業ブリーダーのすすめ

ブリーダー業は、本業で取り組んでも充分な収益が期待できるビジネスではありますが、動物愛護精神を強く持つ優良なブリーダー程、経営が上手く行かないと言う構造上の問題があると言えます。

数多くの繁殖動物を所有すれば、もちろん収益が増えます。

しかし、繁殖が行える期間は動物の寿命の半分にも満たず、繁殖引退動物の終生飼養を徹底する優良なブリーダー程、引退後の飼養費用が重く圧し掛かります。

引退動物達に、幸せなセカンドライフ(家庭犬として)を提供する道筋の確立もなかなか容易ではなく、悪質な引取り業者が横行し社会問題となっています。

動物愛護に関する世論や法改正により、今後は「繁殖犬猫が、家庭内で家族同様にペットとして暮らす小規模ブリーダー」がメジャーとなって行くことが期待されます。

ブリーダー業は在宅で行えることから副業や主婦の方の開業が容易であり、動物愛護の観点からも望ましいビジネススタイルと言えるでしょう。

 副業ペットブリーダーで成功するには

ブリーダー開業に必要な資金

ペットブリーダー(犬ブリーダー)を副業として開業する場合の開業資金の一例です。

以下をご覧いただくとご理解いただけるように、開業資金の大部分を占めるのは、「繁殖動物」を購入する費用となります。
コロナ禍のペットブームによる子犬販売価格の高騰が、2024年頃から落ち着き始め、繁殖用の子犬を購入する費用も以前と比べると随分抑えることができるようになりました。

市場の子犬販売価格は周期的なブームに影響を受けます。
しばらくの間は安価な傾向が続くことにより、ブームに乗って開業をしたり、ブームで無謀な拡大や放漫経営をしたブリーダーの淘汰が進みます。
ブリーダーの減少に伴い子犬の繁殖総数が減少することにより、少しずつ価格が上昇し、次のブームの周期を迎えることになります。

2025年~2028年頃については恐らくブームの谷底になると思われ、新規開業の絶好のチャンスになりそうです。

◎算出条件

  1. 自宅でドッグブリーダー開業
  2. 繁殖犬は小型犬メス3頭でスタート
  3. 飼養設備は、動物取扱業登録に必要な最低限の準備
開業費 必要金額例
繁殖犬購入費(メス3頭分) 300,000円~600,000円
※品種・血統等により大きく異なります。
小計(繁殖犬費) 300,000円~600,000円
犬用スチールケージ3個 20,000円
ワイドトイレトレー1個 3,000円
給水器3個 3,000円
フードボウル3個 3,000円
フードストッカー(ドッグフード保管用) 2,000円
消毒用品(次亜塩素酸水スプレー・次塩素ナトリウム系漂白剤) 3,000円
蓋付きのゴミ箱(汚物集積用) 2,500円
小型クーラーボックス(死体一時保管用) 2,000円
清掃用具一式(掃除機・雑巾等) 既存の物で可
エアコン・照明設備 既存の物で可
洗い場 洗面所や風呂場を代用
小計(設備費) 38,500円程度
第一種動物取扱業登録 申請手数料 15,000円
血統書名義変更手数料(3頭分) 3,600円
JKC入会費用(入会金・会費1年分) 6,000円
JKC犬舎名登録 6,800円
小計(登録費) 31,400円
開業費合計 369,900円~669,900円程度
Check★開業時は必要最小限の設備にとどめるのがセオリー。繁殖動物のクオリティがビジネスの成否を決めると言っても過言ではありませんので、この部分を優先しましょう。

 副業ペットブリーダーの収支計算例

飼養施設を設置する場所について

新規でブリーダーを開業する場合、家賃負担を考慮し、当初は自宅やご自身の所有物件に飼養施設を設置するのがセオリー。

その際に注意するべきことは、飼養施設を設置する場所の「用途地域」です。

所在地の用途地域によっては開業自体が出来なかったり、飼養施設の広さの制限を受けることがありますので、必ず事前に確認をして置きましょう。

 用途地域の詳細については、以下のページをご覧ください。

Check★その他、住宅地で開業する場合は、「鳴き声」や「臭い」での近隣トラブルが非常に多く、対策を十分に検討するようにしましょう。

ブリーダー開業に必要な資格・実務経験等

犬猫のブリーダーとして開業するには、第一種動物取扱業登録が必要になります。

第一種動物取扱業登録を行うには、事業所ごとに専属常勤の「動物取扱責任者」を1名以上配置することが義務付けられています。

事業主が兼務するケースがほとんどですが、従業員を雇って配置しても問題ありません。

Check★常勤であり兼務不可ですので、他の組織に所属する動物取扱責任者の名前を借りると言う事はできませんのでご注意ください。

動物取扱責任者になるには、以下のいずれかの要件を満たしていなければなりません。

  • 「所定の学校の卒業」+「常勤で半年以上の実務経験」又は「取り扱おうとする動物の種類ごとに実務経験と同等を認められる1年間以上の飼養に従事した経験」
  • 「所定の資格等の取得」+「常勤で半年以上の実務経験」又は「取り扱おうとする動物の種類ごとに実務経験と同等を認められる1年間以上の飼養に従事した経験」
  • 「獣医師又は愛玩動物看護師免許の取得」

 動物取扱責任者の詳細については、以下のページをご覧ください。

ブリーダー開業に必要な登録・許可

犬猫のブリーダーとして開業するには、以下の登録・許可が必要です。

職種及び飼養頭数 必要な登録・許可
犬のブリーダー(飼養頭数10頭未満) ●第一種動物取扱業登録(販売・飼養施設有)
犬のブリーダー(飼養頭数10頭以上) ●第一種動物取扱業登録(販売・飼養施設有)
●動物飼養(収容)許可 ※自治体の指定地域で開業する場合のみ
猫のブリーダー(飼養頭数に関わらず) ●第一種動物取扱業登録(販売・飼養施設有)
Check★無登録で営業を行った場合は、罰則または罰金が科されます。

 第一種動物取扱業登録・動物飼養(収容)許可申請の詳細については、以下のページをご覧ください。


開業後の手続き(税金関連)

ブリーダーを開業するにあたり、業務上必要な登録や許可を受けると共に、忘れてならないのが税務署への届出です。

手続き期間の定めもありますので、開業後は速やかに所轄の税務署で手続きを行うようにしましょう!

 開業にともなう税務署での手続きについては、以下のページをご覧ください。

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