副業ブリーダーの収支計算例|犬・猫のブリーダー
2025年9月2日更新
副業ブリーダー(犬・猫)の魅力
副業ブリーダー(犬・猫)は、大きな副収入を求めることはできませんが、動物好きの方にとっては趣味と実益を兼ねることができるなど、様々な魅力があるビジネスと言えます。
副業ブリーダーの魅力とは?
- 在宅での開業が可能(用途地域により異なる)
- 専業主婦やパート勤務の方でも開業可能
- 小資本での開業が可能
- 動物との暮らしを楽しみながら副収入
- 出産時以外は、ペットを飼っているのと同じ
- 販売仲介サイトで容易に販売できる
繁殖動物(メス)一頭あたりの年間利益見込み
繁殖動物(メス)一頭あたりの年間利益は、厳しく見積もって約40万円程度と考えられます。
1歳になるまでは繁殖を行えませんので、1歳~6歳までに6回の繁殖を行うと仮定すると、生涯利益は約240万円となります。
繁殖動物の数を増やせば必然的に利益は増えますが、無理は禁物です。
繁殖引退後の繁殖動物の余生は長ければ10年程度あり、引退後も引き続きペットとして終生飼養する場合は、2頭~3頭程度が限界と考えましょう。
引退した動物に、安心して暮らせるセカンドライフ(里親さんに譲渡)を提供する覚悟があるのであれば、この限りではありません。
Check★2頭~3頭の終生飼養を前提とする場合は、480万円~720万円程度の利益額となりますが、ペットとの暮らしを楽しみながら得られる副収入としては充分と言えるでしょう。 Check★里親さんへの譲渡を前提とする場合であっても、「交配~出産~販売」のワンローテーションを経験するまでは、2~3頭程度にするのが望ましいと考えます。 副業ブリーダーで成功するには?
副業ブリーダー(犬・猫)の収支計算例
副業ブリーダー(犬・猫)の年間収支は、繁殖回数・出産頭数や経費の増減により大きく異なります。
特に動物病院関連の費用については自由診療であることから、病院により大きく異なる上に、一般価格とブリーダー価格に大きな差があります。
また、繁殖動物の病気・怪我、出産時の緊急対応が発生すると想定外の費用が必要になることもあります。
本ページでは、動物病院関連費用については「標準的な一般価格」で見積り、緊急対応費用は考慮しておりませんので、予めご了承ください。
また繁殖回数は年一回、一回の出産頭数は3頭を想定しております。
副業ブリーダーの年間維持費
あくまでも概算ですが、副業ブリーダーの年間維持費を算出してみました。
ご自宅での開業を前提としておりますので、家賃は考慮しておりません。
また、水道光熱費については人間と同じ環境下で飼養することを想定すると、算入する程のコストが生じないと言う前提となっています。
猫ブリーダーの年間維持費例
※算定条件は:小型猫メス2頭・オス1頭を所有した場合
維持費 | 年額 |
キャットフード *プレミアムフード・ブリーダーパック使用 |
50,000円 |
猫砂 *業務用を使用 |
9,000円 |
混合ワクチン | 12,000円 |
フィラリア予防薬(ノミ・ダニ・回虫駆除を兼ねる) | 36,000円 |
総費用 | 107,000円程度 |
犬ブリーダーの年間維持費例
※算定条件は:小型犬メス3頭を所有した場合
維持費 | 年額 |
ドッグフード *プレミアムフード・ブリーダーパック使用 |
60,000円 |
ペットシーツ *業務用ワイドシーツ使用 |
15,000円 |
混合ワクチン | 18,000円 |
狂犬病ワクチン | 9,900円 |
畜犬登録費用(初年のみ) | 9,000円 |
フィラリア予防薬(ノミ・ダニ・回虫駆除を兼ねる) | 36,000円 |
犬用シャンプー剤 | 3,000円 |
総費用(初年) | 150,900円程度 |
総費用(2年目以降) | 141,900円程度 |
交配・出産・販売費用等
交配費用(犬のみ)と出産~販売に必要な費用の概算です。
出産関連費用については、動物病院により費用が大きく異なりますので事前に調べて置くと安心です。
また、難産等のトラブルに対応してくれる獣医さんを必ず探しておきましょう。
Check★ブリーダーに特別料金を設定している動物病院もありますので、一度相談してみましょう。知人等にブリーダーが居るのであれば、ブリーダー対応可能な動物病院を紹介してもらうのも一考です。 Check★初めての出産の際は、相談できる経験者と連絡が取れると大変助かるので、繁殖動物を購入したブリーダー等に予めお願いしておきましょう。
猫の交配・出産・販売費用等
※子猫を3頭出産した場合
交配・出産・販売費等 | 金額 |
交配料 | 0円 ※猫はペアでの自然交配の為不要。 |
超音波検査・レントゲン検査 | 10,000円 |
ミルク・離乳食・子猫用フード | 10,000円 |
便検査(3頭分) | 3,300円 |
駆虫薬 ※必要に応じて | 5,000円 |
仲介サイトへの販売手数料(3頭分) ※販売価格の10%程度(20万円で販売の場合) |
60,000円 |
一胎仔申請・リッター登録(3頭分)※CFAの場合 | 75ドル(約11,250円) |
総費用 | 99,550円程度 |
犬の交配・出産・販売費用等
※子犬を3頭出産した場合
交配・出産費等 | 金額 |
ブルセラ症検査 | 5,000円 |
スメア検査または黄体ホルモン検査 | 5,000円 |
交配料 ※交配用のオス犬所有の場合は不要 | 10,000円~100,000円 ※ブリーダー、血統等により大きく異なります。 |
超音波検査及びレントゲン検査 | 12,000円 |
ミルク・子犬用フード | 10,000円 |
便検査(3頭分) | 3,300円 |
駆虫薬 ※必要に応じて | 5,000円 |
仲介サイトへの手数料(3頭分) ※販売価格の10%程度(20万円で販売の場合) |
60,000円 |
一胎子登録(3頭分・生後90日以内に申請) | 7,200円 |
総費用 | 117,500円~207,500円 |
犬ブリーダーの収支計算例
算定条件
- メス犬3頭を45万円で購入し所有
- 子犬を繁殖犬として購入のため初年の出産は無し
- 2年目以降は年9頭の出産
- 交配費用は1回30,000円
- 一頭あたり平均販売価格は20万円
- 出産時の緊急対応や帝王切開無し
初年の収支概算
項目 | 金額 |
売上高 | 0円 |
開業費(繁殖犬購入費含む) | 519,900円 |
維持費 | 150,900円 |
損益額 | ▲670,800円程度 |
開業費については、こちらのページをご覧ください。
2年目以降の収支概算
項目 | 金額 |
売上高(9頭×20万円) | 1,800,000円 |
維持費 | 141,900円 |
出産及び販売費用(交配費用3万円を含む・3頭分) | 412,500円 |
損益額 | 1,245,600円程度 |
犬との暮らしを楽しみながら、在宅での少ない労力で年間120万円もの副収入が得られるのです。 Check★3年目以降は、2年間の経験を基に、許容できる範囲で繁殖犬を増やすことで収益を更に増やすことができます。 Check★但し、繁殖犬の交配出産は6歳までには終了しなければならず、その後の余命は長ければ10年以上あります。
そのまま家族として飼養してあげるのであれば、繁殖犬を増やすべきではありません。 Check★一定の年齢で、繁殖犬のセカンドライフを求め、里親に譲渡することが出来るのであれば、計画的に増やすことで安定した収益が見込めるようになるでしょう。
ブリーダー開業サポートサービス
関連記事一覧
ペットビジネスを始めるなら!